トイレ改変!  (2019.8.18 母)

 

母が入所してから,少しずつ家の中を自分仕様に整えてきたが,2階のウォシュレットがガタガタしているのが気になっていたので,変えようと思い立った。

ネットで検索すると,「交換できるくん」というサイトがあって,1万円で設置もするが,この通りにしたら自分で交換できるよ,商品も大幅値引きしてるよ,等という魅力的な文句が。

設置料1万円はもったいない,工事日程を調整して自宅待機しないといけないのも面倒だと思い,「よし,自分で交換しよう!」と商品のみ購入。

あっと言う間に商品が届いたので,今日の午後,「交換できるくん」のサイトと商品説明書をトイレに置いてチャレンジ。

 

ところが,さっそく「止水栓を閉める」という冒頭部分で躓く。サイトや説明書の図とうちのトイレの管の構造が違う。止水しないと管の交換が出来ないことは分かるので,それらしきネジを回そうとするが,びくともしない。

早くもめげそうになったが,「そうだ! 止水できればいいんだから水道の元栓を閉めたらいいさ」と思いついた。実家の水道管が漏れていることが分かって,元栓を閉めた経験が役に立つ。

家のまわりを巡って,元栓の設置場所を発見。バーを倒してから1階の水道をひねってみて出ないことを確認。

「さすがだろ」とつぶやきながら,2階トイレに戻る。

つぎは,交換すべき管の上下の六角ネジを外せばいい。しかし,上のネジは外れたのに,下のネジがまったく回らない。しかも,外した上のネジ跡から水が噴き出してくるではないか!

この水はどこから? とパニックになり上のネジを再度締め直して水を止め,30年近く前に設置されたままの水道管のネジがさび付いていても当然だと思い至る。

 

この時点で,ようやく,やはりプロに頼むべきでは,,と弱気になる。でも,ここまでやったんだから,とりあえずせめて古いウォシュレットは取り外しておきたいと思い,交換手順に沿って,古いウォシュレットの電源コードと管を撤去しようとした。

この諦めの悪さが災いした。撤去したとたん,取り外した管の先から水が噴出。しかも,水圧が強く,さっきとちがって,戻すことができない。

きゃー! なぜだ? 元栓を止めたはずなのに,ここからも水が! この水はどこからくるのだ???

 

ついに,お手上げだと観念し,プロに頼むことを即時決断。

ネット検索をすると,水のトラブルに関する情報の多いこと。

一番上にヒットした業者さんに電話すると,「ちょうど近辺で作業中なので,7時半から8時にはうかがえます」という。その時点で夕方5時。噴出している水が気になって,思わず予約してしまったが,電話を切ってから。「全国展開の業者なのに,たまたま近辺で作業中って,ほんとか? この業者,大丈夫か?」と心配になった。費用は,訪問してから見積もるというのも怪しい。

 

その後,あれこれ検索して,結局,テレビCMでよく見かける大手業者らしいCに電話。より早く来てくれそうだということもあり,同社に鞍替えした。

その後,貧乏性の私は,古いウォシュレット管から噴出する水を流すのはもったいないと,流れる水を2個のバケツで交互に汲みつつ,2階のベランダの掃除に励んだ。それでも噴出し続ける水は,作業開始から大量に使った雑巾の下洗いのためにせっせと1階に運ぶ。

もちろん汗だく。

 

Cの救世主は,予定通り7時に来てくれた。なかなかの好青年。

まず,水道の元栓を切っているのに,なぜ噴出する?という疑問には,即座に水道管の元栓を確認し,「完全に閉まっていませんでした」と説明してくれた。そうだったんだ。言われてみれば簡単なことだ。

そして,当のトイレの水道管については,「止水栓も六角ネジも古すぎて,素人では到底扱えません」とのこと。やはり,,。

そして,ついでのように,本体やタンクも古いので,中の器具を交換することをお勧めしますが,今,キャンペーンをしているので,むしろ本体を取り換えた方がいいのでは,とさわやかに営業及びアドバイス

 

水の問題はプロに任せるべきだったと反省し,すっかり素直な気持ちになっていたわたし。従来のタンクの中がカビだらけになっているのが気にもなっていたので,即時,トイレごとの交換を依頼した。

 

新しいトイレの到着を待っている間,自宅のあちこちの水回りについて相談していると,風呂の蛇口の取り換えも勧められた。たしかに,汚いだけでなく,使い勝手も悪い。「工事費は不要にします」という言葉に乗って,これも依頼。

 

その時点で,作業終了が10時近くなることは確実なのに,そんなことを意に介する風もなく,日曜日の夜間に気持ちよく働いてくれる若者にすっかり魅せられてしまった私は,さらに,水漏れをしていた2階トイレの手洗い蛇口の交換も頼むことにした。

 

おかげで,うちの水まわりはすっかりきれいで安心できる状態になった。

それにしても,最近の若者はきちんとしているよなあ。

 

「これからも何か問題があれば,私の携帯に電話していただければ,対応させていただきます」と断言してくれた彼の笑顔と営業力に惹かれ,結局,あれこれ頼んでしまっていた。

11時近くまでほがらかに仕事をしてくれた彼には,「お腹すいたでしょう」と果物のスムージーを提供したが,これって,年寄り相手の詐欺ではないよね,と確認しなければいけない気分になるのは,少しかなしい。